[イベント]
十色会第二回セミナー

[スピーカー]
宮本 圭 (みやもと けい) さん

[タイトル]
クローン動物の誕生と細胞の初期化~再生医療の実現に向けて

[要旨]
クローン動物と聞くと何を想像するだろうか?多く の人が映画に出てくるようなクローン人間を想像し、漠然とあやしい印象を持っているかもしれない。しかし、実際のクローン技術は映画 の世界とは全く異なる目的を持って誕生し、発展してきた。その目的とは動物発生における大きな謎を解き明かす事であった。発生が進む と不必要な遺伝子は細胞核内から捨てられるのであろうか?あるいは、遺伝情報自体は変化せず遺伝子がなんらかの機構によって不活化さ れるのか?この謎に答えを出すため、2012年ノーベル賞受賞者のGurdon教授は発生が進んだ細胞核(腸細胞)を用いてクローンカエルの作製を試み た。腸細胞を移植した卵子は、受精卵のように発生を進め、クローンカエルが誕生した。この実験によって、一度分化した細胞(腸細胞) にも体内の全ての細胞(脳、心臓、筋肉等)へと再び分化できる遺伝情報が保持されていることがわかった。また同時に、発生が進んだ細 胞を胚性の未分化な状態へと戻す「細胞の初期化」という概念が誕生した。この発見から約50年後、山中教授が皮膚由来の細胞などに初期化 を人工的に誘導する方法を確立し、人工多能性細胞(iPS細胞)を作出した。iPS細胞は全ての体内の全ての細胞へと分化する 能力を備えていることから、損傷した細胞を復元する再生医療への応用が期待されている。本講演では、クローン動物誕生の歴史を振り返 り、その成功の鍵を握る細胞の初期化の謎を探る。また、iPS細胞の作製によって可能となった再生医療の 可能性についても考察する。

(プロフィール)
1981年岡山県生ま れ。2004年京都大学農学部卒業。2009年3月京都大学農学研究科博士後期課程修了、農学博士。2009年4月よりUniversity of Cambridge, Gurdon Institute, Gurdon laboratory所属。現Herchel Smith Postdoctoral Fellow, Research Fellow of Wolfson College。

[日時]
2012年1月26日(土) 16:30開場、17:00トーク開始、19:00解散
そして、解散後には希望者で食事に行こうと思っています。こちらも是非ご参加ください。

[場所]
Graduate Union (以下はgoogle mapのリンクです) 

地図はこちらから

[参加費]
会員:無料
非会員:学生 2ポンド、一般 3ポンド