【題名】
子どもの成長は社会を映す鏡である

【発表者】
後藤利江氏(ケンブリッジ大学生物人類学部、ポスドク研究員)

【日時】
2008年3月9日(日) 14時15分~15時30分

【場所】
Keynes Hall, King's College

【発表要旨】
子どもの成長は社会の状況を映しています。成長はもちろん人間の体の生物学的な変化の過程ではありますが、子どもを取り巻く環境と社会との相互関係の中に現れる現象としても捉えることができます。国レベルや地域レベルでの子供の成長の評価はその社会の不均衡や環境の質の指標にもなるのです。
子どもの成長不良は栄養状態の不良によるものがほとんどですが、そのような成長不良の子どもが世界にはまだ1億4600万人いると推定され(世界の5歳以下の人口の4分の1)、その半分は南アジア地域の子どもたちです。栄養不良は直接的にも間接的にも半分以上の子どもの死因につながっているといわれており、重要視されるべき問題です。
なぜこのように子どもたちの成長不良がおこるのでしょう。今回の発表ではいくつかのその要因について取り上げ(食物栄養そのものだけの問題ではない)、また子どもの成長不良がおこる時期や柔軟性についても少し触れてみたいと思います。
また今回の発表では、自身のバングラデシュの農村での寄生虫感染コントロールの研究を少しだけご紹介し、実際のフィールドワークの状況をお見せしようと思います。