【題名】
聖グレイルとは?

【発表者】
ナタリヤ・ペトロフスカイヤ氏(ASNC)

【日時】
2006年10月28日(土) 19時45分~21時

【場所】
Seminar room, No1. Newnham Terrace, Darwin College

【発表要旨】
今日我々はグレイル、又はアーサー王と言う時はっきりしたイメージをすぐに思い起こすに違いない。最近で言うと『アーサー王』或は『ダビンチ・コード』等のハリウッド映画によって普及されたのである。これはグレイルとアーサー王の伝説がまだ生きている、そして、進化していることを表している事象である。この生きている、進化している事態は聖グレイル又はアーサー王に興味がある限り続くのだろう。
しかし、我々の現在の聖グレイルとアーサー王のイメージと、その伝説が生まれた時の本質とは大きく異なる。グレイルの本質のわかり方がどの位変わって来たのか、そして元の伝説のグレイルのイメージはどういうものだったのか。これらを確認するためにはある二つの初期中世原作を考察する必要がある。
この二つの著作とは、聖グレイルとアーサー伝説が生まれた中世初期ウェールズの『エヴラウグの息子ペレジュール(Peredur vab Efrawg)』と、12世紀後半頃の中世ベストセラーとも言えるクレチャン・ド・トロワ著『グレイル物語(Contedu Graal)』である。
今回のセミナーではこの二つの著作とその他の中世ウェールズ資料を使用して中世のアーサー伝説に現れるグレイルの本質を再構成することに関しての問題を探究し、それに関してのいくつかの学説を紹介しようと思います。