【題名】
日常生活とコロイド

【発表者】
藤井 秀司 氏

【日時】
2005年2月26日(土) 19時30分~21時30分

【場所】
Meeting Room, Clare Hall

【発表要旨】
時代は重厚長大から軽薄短小へ移り、そして最近では10-9 メートルの世界での物づくりを行うナノテクノロジーに全世界の注目が集まっています。肉眼では見ることの出来ないナノメーターサイズ及びミクロンメーターサイズの小さな玉を合成し、そしてそのキャラクタリゼーションを行っている私としては追い風が吹いているのかもしれないと勝手に喜んでいます。 コロイドとは1ナノメートルから1ミクロンメートルサイズの固体、液体もしくは気体が固体、液体または気体の連続相に分散した状態のものを指します。このようなコロイドの応用研究は化学の域を超え、物理学、生化学、医学さらには天文学などとの間の共同研究まで広がり、そこで得られた結果が、さらに他の研究分野の研究者に刺激を与え、化学者である我々の想像もつかないような研究にまで発展してきています。例えば、ナノサイズの高分子微粒子表面へ酵素を固定化し、その活性失活の抑制を試みる研究、薬物を高分子微粒子に担持させ、生体内に入れてから目的とする患部においてのみ薬物除放を行うドラッグデリバリーに関する研究、また高分子微粒子を宇宙空間に漂う宇宙塵のモデルとして利用する研究などが挙げられます。 今回のお話では、日常生活の中で電子機器部品、食品、化粧品という形で使用されているコロイド、また、自然界で雲、煙という形で目にするコロイドに対し、ミクロ、ナノのメスを入れることにより、如何に我々の生活とコロイドが切っても切れない関係にあるのか、そしてこれらコロイドを用いた先端工業分野における応用例を紹介したいと思います。また、コロイドを用いたものづくりはアイデア勝負の部分もあると感じております。そこで異分野の方々から斬新なアイデアが生まれて来る事も期待しております。